立命館宇治を拠点校とするワールド・ワイド・ラーニング(WWL)構想 | Ritsumeikan Uji Senior High School

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ワールド・ワイド・ラーニング(WWL)とは


 文部科学省は「WWL(World Wide Learning)コンソーシアム構築支援事業」を2019年度から開始しました。2019年度は、全国に10校の拠点校が指定されました。立命館宇治高等学校は学校法人立命館を管理機関とする拠点校となりました。WWLでは、Society5.0の時代に向けて、イノベーティブなグローバル人材を育成するため、高等学校において、文系・理系を問わず各教科等をバランスよく学ぶ教育課程を編成するとともに、高等学校等と国内外の大学、企業や国際機関等が協働してAdvanced Learning(AL)ネットワークを編成し、先進的カリキュラムの研究開発・実践、テーマと関連した高校生国際会議の開催等の、高校生へ高度な学びを提供する体制整備を進めることとなっています。最終的に、全国の拠点校を中心とするALネットワークが統合され、WWLコンソーシアムに発展することになっています。

本校のワールド・ワイド・ラーニング構想(申請時)

  立命館宇治高等学校は第1期のスーパーグローバルハイスクール(SGH)校として5年間の実績を積み上げ、2018年度末でその指定が終了しました。2019度より開始されたSGHの後継事業である、文部科学省『World Wide Learningコンソーシアム構築推進事業』(WWL)拠点校に引き続き採択されました。

  Society5.0の時代に向けて、イノベーティブなグローバル人材を育成するため、先進的カリキュラムの研究開発、テーマと関連した高校生国際会議の開催等、高校生に高度な学びを提供する体制(Advanced Learning(AL)ネットワーク)の整備を進めています。SGHにおいては、IMコースを中心に開発を進めてきたプロジェクトをさらに発展させ、学校全体のみならず、ALネットワーク参加校を中心に、日本全体に広げていく予定です。また、ALネットワークにおいて、新しいプロジェクトや学びの場を開発していきます。

  本校では、昨年度『総合的な探究の時間』の研究開発学校(文部科学省指定)として、全国に先駆けて『総合的な探究の時間』のカリキュラム開発を行ってきましたが、WWLに引き継いで発展すべく、主体的に生徒が学び、文系・理系を問わず各教科等をバランスよく学ぶことができる文理融合のカリキュラムを開発していきます。その中には、学校設定科目として『SDGs』(持続可能な世界実現を主体的に考えるための科目)を設置するなど、様々な新しい挑戦を手がけています。また、ALネットワークにおいて、立命館大学、立命館アジア太平洋大学をはじめ、連携する高等学校やグローバル企業、NPOとともに共同で、新しいカリキュラムや研修、高校生国際会議を構築・開催する予定です。

研究開発構想名

イノベーティブなグローバル人材育成を目指す
教育システムの開発

研究開発の概要

1ALネットワークの構築とその役割

  ALネットワークは、幅広く様々な背景を持つ学校や団体で構成し、協力してイノベーティブなグローバル人材育成のための教育環境作りを行う共同体です。管理機関および拠点校に加え、国内外大学、日本国内の様々な地域・校種の高校、アジアを中心とした各国の元気な高校、NPO等のグローバル団体、グローバル企業などを擁するネットワークとします。ALネットワークの役割は、カリキュラム開発、国際会議の開催、教員研修やセミナーの実施など多岐にわたります。当面以下のことを担っていきます。

ALネットワークの構築とその役割

① 総合的な探究の時間(コア探究)のカリキュラム開発
② SDGs等の新しいカリキュラム開発
③ 高校生国際会議の開催
④ MUN(模擬国連)の開催
⑤ 総合的な探究の時間やSDGs等に関わる海外研修の構築
⑥ 海外からのハイレベルな留学生を増やし、協働して学ぶ仕組み作り
⑦ 大学における集中講義やオンライン講義等を利用した先取り学習とAP化への挑戦
⑧ ビデオ会議を利用した授業での相互乗り入れや国際会議の事前会議
⑨ 教員研修・セミナーの開催
⑩ その他

  連携校は、これら取り組みの改善や新しい取り込み構築に積極的に関与します。また、連携校独自が持つプログラムをALネットワーク内で共有する仕組みを模索します。企業・団体も同様に独自に持つ資源の共有のほか、社員や職員の皆さんに社会人の立場で生徒の研修等に参加してもらい、生徒へのアドバイスをお願いする等、教員だけでは不足する視点を補ってもらう役割を期待しています。

2カリキュラム開発

  ALネットワーク参加機関とカリキュラム開発および海外研修等の構築を行います。特に、コア探究、SDGsなど、基幹となる科目の開発については、カリキュラムアドバイザー、各団体関係者、立命館宇治の研究開発担当を含む検討委員会、研究会等を開催し進めていきます。コア探究については、平成30年度文部科学省指定の研究開発学校として行ってきた体制を引き継ぎ、開発を継続させます。

カリキュラム開発

<新たな教科・科目の設定>

  立命館宇治高校は平成30年度より新コースの設定と新カリキュラムを開始しましいた。新コースのIntegrated Global(IG)コースでは旧来の文理分けカリキュラムを廃止し、コア探究(総合的な探究の時間として実施)を核とした文理融合型のカリキュラムを編成しています。コア探究はIGコースの高校3学年すべてに配置されており、研究開発学校の指定を受けて研究開発を行ってきました。また、IMコースではSGH指定を受け、従来から行なっていた、「カリキュラムに位置付けた1年間の留学」、「留学後のイマージョン授業」に加え3年間を通して課題解決能力を養うGlobal Leadership Studiesを開発してきました。
平成31年度以降、IGコースではカリキュラムの核となるコア探究の開発に加え、SDGs、先端理工学入門等、IMコースではTOK、Citizenship、Science for SDGs等の開発を行います。

3海外研修開発

  本校では、IMコース(学年あたり2クラス)において、高校1年夏以降に全員が1年間留学することを必須としています。また、Global Leadership Studies等の学校設定科目と連動して、海外プロジェクト等に参加する仕組みがあります。
  これらの実績を元に、新しく編成した文理融合のコースであるIGコースにおいて、英語で展開するSDGsの授業を選択で履修できるようにし、この科目で学んだことと連動した海外研修を構築していきます。また、総合的な探究の時間やその他の探究科目とも連動した海外研修やプロジェクトを構築していきます。

海外研修開発

  同時に、構築する研修の目的や対象を、グローバルマインドやコンピテンシー等の到達度によって分類し、募集される研修が教員も生徒も理解できるようにします。このことによって、自分に適切な研修を選ぶことができ、力を効果的に伸ばすことができるようにします。
  留学に関しては、海外の学校との交流協定を結び、互いの学校の学びを協働でできるようにするとともに、交換により安価で参加できる仕組みを作ります。

4国際会議

3タイプの国際会議を企画し、生徒が発達段階や英語力に応じて参加できる仕組みを作ります。

Ⅰ.Global Youth Fair

  ALネットワークを基盤に新しく企画する会議です。生徒研究のテーマに掲げるDiversity & Inclusionの集大成となる取り組みとし、最もレベルが高い会議として設定します。使用言語はすべて英語。本校が過去に開催したInternational Student Forumや後述の開催会議のノウハウを活かしつつ、世界各国のトップレベルの高校に参加を呼びかけます。日本側の参加者は、主としてALネットワーク参加校で、自分のプロジェクトを有し、英語による高いレベルの議論をおこなえる生徒に参加を呼びかけます。会期中に、ディスカッションやワークショップを行い、共同宣言等を出します。この国際会議では英語力・問題解決能力・異文化コミュニケーション力の全てが求められ、参加者の国際通用性をさらに高めることを期待します。これにより、ALネットワーク全体でより高いレベルのグローバルリーダーの育成を目指すと同時に真の国際協力関係を10代のうちから作ることに繋げます。

Global Youth Fair

Ⅱ.World Youth Meeting(英語ベース中級以上 Deliberation Based型TOK型)

  World Youth Meeting は1999年より続く国際会議で、2018年度より学校法人立命館が主催者になり、立命館大学びわこくさつキャンパスで開催されています。すでに開催の枠組みがあるので、ALネットワークの新規開催実績とはしませんが、ALネットワークで積極的に参加しバージョンアップに協力します概略は以下の通りです。

World Youth Meeting

・海外校とペアを組みます。
・テーマは答えのない抽象的なものが設定されます。例えば「What are ingredients of Happiness」等。
・設定されたテーマについて、ビデオ会議で相手校と議論を繰り返します。
・最終的に、協働で作成したプレゼンテーションを、大会本番に発表します。
・全体発表の後、いくつかのグループに分かれ、プレゼンの改善、提案内容の妥当性などを評価し合います。

  2校の協働作業であるため異文化でのぶつかり合いを経験します。それにもかかわらず、様々なレベルの生徒が参加でき、生徒同士が英語での会話を助け合うことで本番のプレゼンテーションを英語で行えます。また、先輩から後輩、経験者から未経験者に生徒同士でアドバイスを受けながら進めるため、学びのチームができあがります。台湾で開催のAsian Student Exchange Programと姉妹関係の会議のため、相互訪問でき、文化交流やホームステイもできます。

Ⅲ.全国高校生SRサミットFOCUS (日本語・英語混合ベース プロジェクトベース型会議)

  英語レベルは初級レベルから中級レベルとして設定。使用言語は日本語と英語の混合です。会場は立命館アジア太平洋大学や立命館大学など。参加校生徒は、何らかの社会貢献または国際的なプロジェクトを行っていること、国際学生や海外の生徒とともに積極的に議論を行うマインドを有していることを参加の条件とします。概略は以下の通りです。

World Youth Meeting

・プロジェクトを持ち寄り、互いに共有。
・異なる学校や国の学生でチームを形成。
・全員が一丸となって、代表生徒のプロジェクトの改善案を考える。
・改善案を企業に向かってプレゼンし、フィードバックをもらう。
・各地にプロジェクトを持ち帰り、実現を目指してアクションを起こす。
・年度末にAFTER FOCUSとしてビデオ会議を行い、成果報告を行う。

  2018年8月に第1回を実施しました。日本各地で社会課題の解決を目指して行動している高校生は多く、これらの高校生はそれぞれに異なる専門性を有しています。これらの高校生やプロジェクトが混ざることで、新たな視点が生まれ、高校生のプロジェクトへの情熱にも化学反応が生じます。各校で行っているプロジェクトを持ち寄り、日本の学校、立命館アジア太平洋大学の国際学生、協力企業の方からなるグループを作り、他校のプロジェクトを自校のものとして発展型を議論します。企業や大学生にも参加してもらい、これらの視点も加えた議論を行うことで、各プロジェクトの実現可能性が高まります。また、2019年1月にはアフターFOCUS銘打って、論議した発展型が成功したかどうかの報告会を行いました。自校の中だけでは出てこなかった発想により、プロジェクトが前進しました。ここに、海外校を加え、バージョンアップします。但し、海外校からの生徒は、英語と日本語を学んでいる生徒とし、日本の生徒は言語を学ぶ重要性に気づかせ、英語学習のモチベーションにつなげる。英語で議論ができるレベルにある生徒は日本全国ではまだ少ないため、日本語と英語の混合で行う設計であっても、国際交流の重要性に気がつかせることで、底上げをはかります。

5模擬国連

  模擬国連は参加者一人一人が国連参加の各国の大使となり一つの国際問題について国益を背負った各国大使の立場から議論をする取り組みです。国際問題の複雑さを理解すると同時に多角的視点をもち交渉を行う力論理的思考力英語力の向上を目指します。

6生徒の探究活動

テーマ:
SDGs実現に向かってアクションを起こそう~
  Diversity and Inclusion-
  多様性を受容し協働できるグローバル社会の実現に向けて

  現代は急速にグローバル化しているにもかかわらず、多様性の受容や協働する力が不足しています。高校生がALネットワークを活用しながら、多様な背景を持つ者が互いを尊重しあって協働する仕組みを構築し、世界と日本の10代がグローバル社会の一員としてSDGs、特に貧困や教育問題を中心とした様々な課題の解決に向かう社会の実現を目指します。

生徒の探究活動

ワールドワイドラーニング(WWL)構想

ワールドワイドラーニング(WWL)構想

ワールドワイドラーニング(WWL)構想

ワールドワイドラーニング(WWL)構想

立命館宇治を拠点とするALネットワーク

海外連携校

台湾 / 中山大学附属國光高級中学 Guoguang Laboratory School, National Sun Yat-sen University
タイ / Kasetsart University Laboratory School
フィリピン / Philippine Science High School System
マレーシア / Sekolah Menengah Kebangsaan (Perempuan) Sri Aman (SMK (P) Sri Aman)
インドネシア / 交渉中
シンガポール / 交渉中
香港 / 交渉中
メキシコ / メキシコ学院メキシココース

運営指導委員会

(敬称略・順不同)
二宮 晧 広島大学名誉教授
飯吉 透 京都大学 理事補(教育担当)・高等教育研究開発推進センター長・教授
     兼任:大学院教育学研究科教授(高等教育開発論講座)
神居文彰 平等院 住職
川上全龍 妙心寺塔頭春光院副住職 慶応大学研究員 The Fellow of the U.S.-Japan Leadership Program by the U.S.-Japan Foundation
小関道幸 株式会社ソーシャルプロデューサー代表取締役会長
浮田恭子 宝塚大学看護学部准教授,元立命館小学校校長,元立命館宇治高等学校副校長
村井尚子 京都女子大学准教授
山下真司 リクルートキャリアガイダンス編集長
大森順子 大阪大学大学院大学院生,元百合学院進路指導部長
小村俊平 OECD日本イノベーション教育ネットワーク事務局長

検証委員会

(敬称略・順不同)
溝上慎一 学校法人桐蔭学園理事長代理、桐蔭学園トランジションセンター 所長・教授学校法人河合塾教育イノベーション本部研究顧問、元京都大学教授
花田真吾 東洋大学国際学部グローバル・イノベーション学科准教授
影戸 誠 日本教育工学会国際担当理事、同国際交流委員長,日本福祉大学(客員教授)
河井 亨 立命館大学スポーツ健康科学部、教育開発支援機構教育・学修支援センター准教授

WWLロゴマーク

  グローバルな人材を育成するために、様々な国の人々、個性、団体、人材、意見が絡み合うというコンセプトで作成されました。ロゴを囲むようにある円は絡み合った個性をまとめ上げるというリーダーシップを意味しています。色は、地球や世界を連想させる寒色系で統一しています。

作成:2019年度高校2年生生徒

WWLロゴマーク