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2016年09月04日

東アジアの平和を学んで考え、語りあった熱いソウル研修
GCP「憲法70年企画~東アジアと憲法9条」実施報告

 「素晴らしい研修のガイドができたことは私の自慢です。本当に意義のある取り組みで、みなさんの活動が、これからの日韓関係の未来を拓くのだと思います」~これは、8月24日から27日までソウルでの「憲法70年企画~東アジアと憲法9条」で、お別れの際のガイドさんの言葉です。写真は、蚕一高校での高校生交換授業のものです。

 参加した6名の高校生は、「憲法9条と東アジア」をテーマに、以下の日程で歴史を踏まえ、東アジアの平和に関して多角的かつ精力的に学んで考え、語りあって熱い交流を繰り広げました。
24日 江華島、西大門刑務所歴史館、タプコル公園の見学
25日 戦争と女性の人権博物館見学、蚕一高校での共同授業(プレゼン)、平和の少女像見学
26日 臨津江平和公園と統一展望台見学、安重根義士記念館、弘大で憲法9条に関する聴き取り調査
27日 延世大学での憲法9条に関する聴き取り調査

 蚕一高校での共同授業や兵役を経験した韓国の学生との交流、街頭での聴き取りなどで、以下のような印象的な言葉を耳にしました。
・「韓国の徴兵制は、父の代から続いているし、当たり前のような感じ。でも、20代に2年近くも兵役の義務があるのは、良いとは思っていない。」
・「憲法9条を変えようとする日本政府の動きがあるが、その以前にまず、韓国に対して正式に謝罪を行うことが先では。」
・「日本と韓国の政府の間では、必ずしも友好的な関係ではないが、我々民衆の間で壁は無く、日本の文化や日本人に対しては好意的に思っている。」
・「これからは、東アジアの我々が先頭に立って、世界の平和を実現していくべきだ。」

 4日間の研修では、韓国の若者が政治や社会に対して、明確な意見を有して行動もしていることに驚き、日本政府に対し厳しい意見を持っている反面、日本人に対してはとても友好的だと感じました。また、日本を客観的に見つめ、現在の憲法の意味をより深く考えることができました。
 「学ぶとは、知ることではなく、自分の中で何かが変わること」ですが、4日間の研修での学びを生かし、更に「東アジアの平和な未来」を展望して、さらに学び、考え、ささやかな行動を起こす必要性や重要性を感じた4日間の研修でした。また、「歴史を忘れた民族に未来はない」という言葉の重さを踏まえて、足元の日本と東アジアにねざしたグローバル社会の創造者になってほしいと思います。

 お世話になった日本人留学生や兵役を終えた韓国の学生、蚕一高校の先生や生徒の皆さん、ガイドの李さんなどにこの場をお借りして、お礼を申し上げます。

以下に、生徒の感想を紹介します。

・韓国での4日間の研修で、日韓の歴史について学んで改めて平和という言葉の重みを考えさせられました。戦時中に日本と韓国の間で起こった悲劇を初めて「韓国側から」歴史的建造物や博物館をもって知り、衝撃を受けたほか、私たち若い世代がこういった事実を知りそれを受け止めて後世に伝えていくことが、これからの平和を保っていくために大切な事だと思いました。また、インタビューなどを通して韓国の学生は日本や韓国の政府に対してはっきりとした意見を持っていて、中には意見を通すためにデモなどで行動に移している人がいることがわかり、とても感銘を受けました。日本の学生も見習う所があると思いました。特に印象に残っている出来事は、ある学生に「東アジアを牽引していく国はどこか?」とインタビューしたら「みんなで引っ張っていかなくちゃ!」との答えを頂いたことです。その答えに私はとても感動し、これからの東アジアの未来は、日中韓が協力して作って行くものだと改めて感じました。とても貴重な時間でした。

・今回直接現地に赴いたことで、写真や文章からでは伝わらない戦争の悲惨さや被害者の悲しみなどを直接に肌で感じることができました。8か月間も平和の少女像の前に座り込んで撤去への抗議を続けている人達や、3・1独立運動で泣きながら万歳をし続けている人、彼らからは思わずハッとさせられるような深刻な強い意志を感じられます。そして彼らに共通していた感情は、「いくら訴えても日本の人たちに届かない」という嘆きでした。日本の授業では二、三行にとどめられるような記述が、いかに被害者の方々には重い意味を持っているのかがよくわかります。私たちGCPメンバーは直接現状を目にした者として、責任を持ってより多くの人々にこれらの事柄を伝え広めていきたいと思います。

・せめて若者だけでも、歴史を忘れずに、東アジア全体が協力しあえるようになりたいと思いました。そのためにはもっと勉強して理解できるようにならないといけないと思います。またどれだけ時間が経っても私達日本人には真摯に歴史や意見を受け入れる姿勢が必要だと思いました。今回のGCPを通して、軍隊を強化したり、9条を変える前にできることをもっと探すべきだという風に思いました。国単位で考えると本当に小さなことだけど、今回の私たちの活動からも参考にできる部分もあると思います。

・GCPのプログラムとして、韓国のソウル・江華島など歴史と関連する地へ足を運んだ中で一番学んだことは、"無知"が間違った未来を作りかねないということだ。韓国の高校生との交流はとても刺激的なものとなった。彼らは自分の意見をしっかり持っており、発信する力が強かった。また街頭インタビューの際も、通行人や大学生など、日本の時事問題に対してもかなりの知識量があり、国と国との関係についてしっかりと関心を持っていると感じた。その中で、私もしっかりと自分の意見を持てるよう、知識をさらにつけなければいけないと感じた。そして今回の研修を通して、国同士での認識の違いはあれど、今後の両国の関係をよくしていくためにもわかりあうことから始めなければならないと思う。加えて東アジアとして成長するためにも、良好な関係を築くためにさらに互いの国について関心を強めていくためにも、学生である私たちが行動していかなければならないと強く感じた。

西大門刑務所歴史館で

戦争と女性の人権博物館で言葉を残す



戦争と女性の人権博物館の平和の少女像

蚕一高校の校門で生徒と記念撮影



蚕一高校で楽しい昼食交流

平和の少女像の横で座り込む学生と交流



臨津江平和公園で兵役を終えた学生と交流

英語を駆使した憲法9条聴き取り調査



弘大での9条聴き取り調査

延世大学での9条聴き取り調査



熱心に街頭で9条に関して語り合う

広くて近代的な建物の延世大学正門で



憲法9条シール投票の結果

熱いソウル研修のまとめにふさわしい言葉



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